スウィーニー トッド フリート街の悪魔の理髪師 [映画]

ディム・バートン監督は怪人をコミカルに描くのがうまいと思います。
怪人や怪物のちょっとしたマンガチックな表情や仕草が、物語の緊張感を持続させるのに絶妙なスパイスとなっています。

今回紹介する「スウィーニー・トッド」もそんな作品の一つです。主演は例によってジョニー・デップ。ミュージカルを元にしたホラーサスペンスっていうかミュージカル映画。物語はどうしようもなく悲壮で悲劇ですが、美しく楽しい歌と音楽で最後まで飽きさせません。

19世紀のロンドンが舞台で、無実の罪で投獄された理髪師の復讐劇ですが、もともとロンドンの都市伝説(口裂女みたいなものか?)だったらしいです。トッドについてはWikiなどで詳しく解説されているので興味のある方はどうぞ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/スウィーニー・トッド

映画では、理髪師ベンジャミン・バーカーは判事に復讐する為にスウィーニー・トッドの名でバーバーを開きますが、何も知らないで彼の店にひげを剃りに来た客は、トッドの復讐の練習台として殺害されてしまいます。そのシーンが娘への愛の歌とともに展開されるのがなかなか良いです。ジョニー・ディプが怪演[わーい(嬉しい顔)]白塗りの良く似合う男優です[グッド(上向き矢印)]

他の登場人物も魅力的です。
まず、ミセス・ラヴェット(ヘレナ・ボナム=カーター)
トッドに殺害された被害者の死体をミンチにしてパイを作り売りさばきます。初めての被害者ピレリの死体処分を考えてた時の台詞が「でも、もったいないわね」それでも、トッドとの結婚を夢見たりしてかわいい一面もあったりしますが、本質的には自己中。ヘレナ・ボナム=カーターは「ハリーポッターシリーズ」でベラトリックス・レストレンジ(ヴォルデモートの取り巻きの一人で強くて怖い魔女)やってた人です。

極悪判事ターピン(アラン・リックマン)
ベンジャミンを無実の罪で投獄し、その妻に言い寄ったが失敗。だまして無理矢理手込めにした後、その娘を奪い、結婚する為に育てた変態。罪状もよく調べずに子供を死刑にするなど悪いやつだが、本人はまじめに仕事してると思っているっぽい。「ハリーポッターシリーズ」ではスネイプ先生の役ですが、こういう馬鹿っぽい役もこなせるんだなーと感心したり。「ダイハード」でテロ強盗のリーダー、ハンス役をやった時よりカオが緩んだ感じがあって味が出て来たですね。「アリス・イン・ワンダーランド」では芋虫の役で出るというのでとても期待してます。

被害者の自称ロンドン一の理髪師ピレリ(サシャ・バロン・コーエン)
笑える人物でした。もう少し活躍しても良かったかも。こき使う為に子供を孤児院から引き取るような偽善者で、小便にインクで色付けした液体を「毛生え薬」として売りさばいているペテン師。理髪師としての腕はそれなり。しかし、登場時に既に死相が。あと、股間のモッコリがキモイ[もうやだ~(悲しい顔)]

船乗りのアンソニー・ホープ(ジェイミー・キャンベル・バウアー)
判事に監禁されているトッドの娘を一目見て恋に落ち、彼女をさらって逃げようとする救い出そうとする若者。空気読めない。馬鹿っぽい所が魅力。

トッドの娘ジョアナ(ジェイン・ワイズナー)
「スリーピー・ホロウ」にも出てたけど。そのまんま[たらーっ(汗)]
この子はドレスを着ているとアンティークドールみたいで少し怖いのですが、船乗りのみすぼらしい服を着て少年に化けた格好はなかなかでした。びっくり顔がキュート。

小役人バムフォード(ティモシー・スポール)
判事の腰巾着。判事より存在感あり。香水に気を使い、判事に身だしなみの指南をするオシャレさん。しかし死相が。「ハリーポッターシリーズ」でもネズミ男ピーター・ペティグリューを好演。

ベンジャミン・バーカーの妻ルーシー(ローラ・ミシェル・ケリー)
なんか、もう、ひたすらかわいそう(TへT)

血を見るのが苦手な人にはお勧めできません(喉をカミソリで切って血がビューと吹き出します)が、血の色は赤い絵の具みたいでリアルっぽくないですし、全編にわたりほとんど音楽と歌が付いていて、また、その歌が耳に残るんです。残酷なシーンにも美しいメロディーがつけられていて緊張感を和らげてくれます。ちなみにR−15指定です。








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